2017年 会長新年挨拶
あけましておめでとうございます。2017年の年明けのご挨拶をいたします。
さて、世界的に激動の予感の2017年はどのような年になるのでしょうか。アメリカのトランプ大統領のスタートや英国のEU離脱、中東のみならず世界的なISの脅威や難民の拡散などおそらく数年前には予想もつかない事でした。一方それらに比べ我が国においては、社会のあらゆることで変化のスピードが遅いように思えます。
私たちの関わっているタバコ対策についてもしかりです。タバコの値上げにより若者の喫煙開始の予防や、禁煙する人が増えるという利点があるにもかかわらず、400円台から動かずに、先進国のタバコの値段からどんどん差がついています。オーストラリアでは3,000円台にまで上げようとしているのにです。
受動喫煙対策についても、室内の禁煙が常識となっている国がどんどん増えているのに、我が国は飲食店などの売り上げ減を心配して、従業員や客の健康を犠牲にし続け、受動喫煙対策の法案の成立がなかなか進みません。それと反対にカジノなどのギャンブルを容認する法案は短い審議時間でスイスイ可決しています。ギャンブルなどの依存症対策として今後検討するとされている依存症が飲酒、薬物、ギャンブルとされると報道されていましたが、最も多いニコチン依存症対策はどうなるのでしょうか。
2020年オリンピック・パラリンピックとその前の年のラグビーワールドカップの開催に間に合うように受動喫煙対策法が施行されるように、禁煙医師連盟としてもスパートせねばなりません。今後も会員拡大、エビデンスの構築、アドボカシーの充実にまい進してまいりたいと思っておりますので、皆様の御協力をよろしくお願いいたします。
日本禁煙推進医師歯科医師連盟
会長 齋藤 麗子