第33回総会 大会宣言
第33回 日本禁煙推進医師歯科医師連盟学術総会
「タバコのない世界を目指そう」宣言
喫煙者の多い北海道ではがんの罹患率・死亡率が高く、喫煙の影響を受ける慢性疾患や受動喫煙による健康被害に悩まされて来ました。このような中で、札幌で全国に先駆けて1977年に「非喫煙者を守る会」が結成され、1984年には道民運動「北海道禁煙週間実行委員会」により禁煙推進活動を行う団体が結集し禁煙週間を中心に禁煙の普及啓発や禁煙相談を行って来た歴史があります。
1992年5月の世界禁煙デーの日に日本禁煙推進医師歯科医師連盟が発足しました。当時は医療従事者の喫煙率も高かった時代に、医師・歯科医師が禁煙活動を進めていくためでした。
1998年には日本禁煙推進医師歯科医師連盟北海道支部が結成され、2004年には第13回日本禁煙推進医師歯科医師連盟学術総会が札幌で開催されました。
受動喫煙防止や禁煙支援をめぐる日本国内の動きは禁煙外来の普及や健康増進法の改正など、この50年で大きく前進してきましたが、今なおメディアを通じて銘柄広告などが行なわれ、先進国の中では最も安い価格で子どもたちの目に触れる形でタバコが販売されています。また、一部の飲食店では喫煙可能店が残り、駅前広場など人の多い場所に作られた喫煙コーナーの周囲では受動喫煙が発生しています。また、若者だけではなく中高年者にも加熱式タバコが広がり、未知の健康影響が発生することが懸念されます。
さらに、タバコは人の健康被害のみならず地球規模での環境汚染にも影響を及ぼします。
世界では「タバコを吸わない世代をつくる」法規制を始めた国もあります。持続可能な未来のためにも、今こそWHOの「たばこ規制枠組条約(FCTC)」に基づいて「新たな喫煙者を作らない」「受動喫煙の被害をなくす」「喫煙者は全員禁煙する(禁煙支援を強化する)」活動を包括的に実施し「タバコのない世界を目指そう」ではありませんか。
2024年5月12日
第33回日本禁煙推進医師歯科医師連盟学術総会大会長 長瀬 清
日本禁煙推進医師歯科医師連盟会長 齋藤 麗子
第33回日本禁煙推進医師歯科医師連盟学術総会 参加者一同